入り口脇の看板には、創業昭和二年、新潟最古の中国料理の文字が。そう、こちらは新潟で初めてラーメンと中国料理を提供した中華専門店。今から18年前にこの地に移転し、伝統を受け継ぎながら時代に合わせて進化を遂げています。

店はご主人と2人の息子さんを中心に切り盛りする家族経営。平日のランチタイムには5種類の週替りランチを提供するほか、3種類のサービスセットも人気を誇ります。

どれも評判だけど、「麻婆豆腐系に強い」というご主人の言葉に、やはり一番人気の「最強麻婆飯」をチョイスしました。「最強」という文字に期待が膨らみます。

こちらでは麻婆豆腐は、木綿を使用。「最強」には通常の麻婆豆腐で使うトウバンジャンではなく、長期間熟成することでさらにコクが増したピーシェントウバンジャンを使うのが特徴です。このため、見た目は赤黒く、激辛で濃厚そうな色合いに。

食べ進めるとスッキリとした辛みが押し寄せてくるものの、次第にシビレが心地良くなり、すっと後を引くうまさ。味の決め手は、たまり醤油と丁寧に炒めたひき肉が生み出すうま味とコク。厳選した四川トウバンジャン、テンメンジャン、トウチジャンのほか、ふんだんに使用した四川山椒などがガツンときいた、まさに最強の味わい。

本格中華店ならではの、辛いだけじゃない滋味（じみ）あふれるコクと味の深み。老舗の技に脱帽しました。