フリースクール fabstudy calm
不登校や長い欠席があると、保護者の方がまず心配するのは、勉強の遅れではないでしょうか。
「学校に行っていない間に、どんどん置いていかれるのではないか」
「休んだ期間のぶん、取り戻すのにも同じだけ時間がかかるのではないか」
「今さら戻っても、もう間に合わないのではないか」
特に小学校高学年や中学生になると、算数・数学、英語、理科、社会の内容が積み重なっていきます。学校の授業を受けていない期間があると、「どこまで戻ればよいのか」が見えにくくなります。
ただ、ここで一つ大事なことがあります。
休んだ年数ぶん、同じだけ勉強が遅れるわけではありません。
英語数学は案外早く追いつける
小学校の算数は、学校では6年間かけて少しずつ学んでいきます。
しかし、あとから学び直す場合、必ず6年かけて戻る必要があるわけではありません。小学校6年間の内容を、すべて同じ重さで、最初から順番にやり直す必要もありません。
ここでいう「戻す」は、小学校内容をすべて完璧にやり直すことではありません。中学校以降の学習につながる土台を、使える形に戻していくことです。
たとえば、計算、分数、小数、割合、速さ、単位、文章題、図形。中学校の数学につながる部分を見極めて、必要なところから戻れば、かなり短い期間で取り戻せることがあります。
もちろん、ただ問題集を最初から解かせればよいわけではありません。大事なのは、「どこが抜けているか」を見つけることです。
九九なのか。
割り算なのか。
分数なのか。
割合なのか。
文章題を読んで式にするところなのか。
計算はできるけれど、問題文を読むと止まるのか。
止まっている場所が分かれば、戻る場所も決まります。戻る場所が決まれば、やる量も絞れます。
学校の進度と、学び直しの進度は違う
学校の授業は、クラス全体に合わせて進みます。行事もあり、復習もあり、説明もあり、確認もあり、単元ごとの配当時間もあります。
しかし、学び直しでは違います。
すでに年齢が上がっている子は、低学年のころより理解力が育っています。小さいころには難しかったことでも、中学生になってから見ると、短い説明で理解できることがあります。
たとえば、小学生のときに割合でつまずいた子でも、中学生になってから「比べる量・もとにする量・割合」の関係を整理すると、一気に見えることがあります。分数の計算も、意味と手順をつなぎ直せば、思ったより早く進むことがあります。
だから、不登校や長い欠席があったからといって、「もう全部だめだ」と見る必要はありません。
見るべきなのは、休んだ期間の長さではありません。今、どこで止まっているかです。
「全部やり直し」は、かえって重くなる
勉強が遅れていると感じると、「小1から全部やり直した方がいいのでは」と考えることがあります。
しかし、全部やり直しは、子どもにとってかなり重くなります。簡単すぎる内容が続けば退屈になります。量が多すぎれば、始める前から嫌になります。今の学年につながらない内容ばかりだと、「これをやって何になるのか」が見えにくくなります。
必要なのは、全部を均等に戻ることではありません。
今の学習につながるところ。
次の単元で困りそうなところ。
学校ワークや定期テストで必要になるところ。
入試までに使うところ。
そこを優先して戻ることです。
勉強は、年数で戻すものではありません。単元で戻します。つながりで戻します。今使う力から戻します。
fabstudyで見ているのは、「何年遅れているか」ではありません
fabstudyでは、不登校や長い欠席があるお子さんについても、「何年分遅れているか」だけで見ません。
まず見るのは、今どこで手が止まるかです。計算なのか、問題文なのか、ノートの使い方なのか、学校ワークの進め方なのか。あるいは、何から始めればよいか分からず、机に向かう前で止まっているのか。
そこを見たうえで、戻る単元、使う教材、進める量を調整します。
学年どおりに進めるのか。
少し前に戻るのか。
大きく戻して土台を作り直すのか。
今の学校内容と並行しながら、必要なところだけ戻すのか。
お子さんの状態によって、進め方は変わります。
休んだ時間は、勉強の終わりではない
不登校や長い欠席があると、どうしても「遅れ」に目が向きます。
けれど、勉強は、休んだ年数ぶんそのまま失われるものではありません。必要な場所に戻り、順番を組み直し、今できる量から始めれば、学習はもう一度動き出します。
小学校6年分を、6年かけて戻す必要はありません。中学校内容も、最初から全部を同じ重さでやり直す必要はありません。
大事なのは、今の状態を見ることです。そして、次に進むための戻り方を決めることです。
「もう遅い」と決める前に、まずはどこで止まっているかを見てみる。そこから、勉強はもう一度つなぎ直せます。
最後に、実際にあったこと
昨年度、そして一昨年度に、fabstudyから大学へ進学していった生徒たちがいます。
その生徒たちは、最初から数学が得意だったわけではありません。むしろ、数学については、かなり苦しい状態からのスタートでした。計算や基本事項に戻る必要があり、学校の内容をそのまま進めるだけでは重くなる場面もありました。
それでも、一人は数Ⅰを受験科目にして進路を決めました。もう一人は、数学を受験科目には使わず、私立有名大学へ進学しました。
ここでお伝えしたいのは、「数学が苦手でも、必ず受験で数学を使えるようになる」という話ではありません。
数学を使う道を選ぶこともあります。数学を使わない道を選び、他の科目で進路を作ることもあります。どちらの場合でも大事なのは、今の状態を見て、必要なところまで戻り、次に進める形に組み直すことです。
今の時点で遅れているから、苦手だから、学校に行けていない時期があったからといって、その先が閉じるわけではありません。
勉強は、もう一度つなぎ直せます。
祝日はお休みします。
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